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2016年8月29日 (月)

君の名は。

20160828_your_name


君の名は。見てきました。

いつぶりの新海誠監督作品でしょうか。
棚には「秒速5センチメートル」以前の作品のDVDが有りますが、
これらは劇場で見た事有ったかな…。
忘れました。

星を追う子どもはDVDやネット視聴含め、一度も見た事が無いです。
言の葉の庭は2015年10月頃にGYAO!で無料放送してたので見ました。
見てない作品1作品なので、
一応新海誠監督作品を結構見ている方に入る人だと思います。

さて今回の君の名は。ですが事前知識殆ど有りませんでした。
勿論新海誠さんが監督をしている事は知っていましたが、
内容に関しては全く知らずです。
他の劇場作品の上映前番宣でも一度も流れなかったので
キービジュアルぐらいしか知らないと言っても良いでしょう。

どんな作品なのか楽しみ半分緊張半分ぐらいで映画館に行きました。
まず思ったのは客層が若かったですね。
シンゴジラより若くなるのはまぁ当然として、
ズートピアと比べても中高生が多かった様に思います。
夏季休暇終了間近と言う時期の所為かな~とも思いますが、
取り敢えずこの層を味方に出来れば、
今後の勢いは上がるな~と思いました。

それでは内容に入りましょう、以降ネタバレ有りです。

新海誠監督作品は思春期が青春してる事が基本なのですが、本作はまさかまさかの思春期が思春期してました。
もうこれだけで相当驚きました。
「赤面顔とかえらい大冒険しましたねと監督。」と。
泣く事は有っても照れる事はそうないと思います。
まぁでも胸揉みも中盤の重要なシリアス場面で休憩用に入れてくるんだから、考えられてますよね。

1日目の描写が無いのは上手いな~と思いました。
描くとしたら描くで大変だし、描いた所で万人が納得する様なものは作れないでしようからね。
省略の仕方も「今日は…昨日は…」だけでさらっと流すのでまだ重要じゃないんだな~と思えますしね。
まぁ人物紹介すらまだですもんね。

人物紹介→環境紹介と進んで舞台を一通り理解出来たタイミングで都会へ。
此処で本来なら不可能な登場人物を引き摺ったままの都会側環境紹介に移るんですよね。
これ入れ替わり無しで都会側の紹介に入ったら田舎側が夢扱いに為ってたと思います。
「入れ替わってる!?」なんて言葉は一切口にせず只々おろおろ見せるだけなのが良いですね。
説明的な科白が無いので胡散臭くなってないですし、スピード感が落ちません。

玄関出た後にカメラに写ってない風景を見て一瞬思考停止した後感嘆を漏らすのですが、
このシーンで私は「遂に新海誠さんの背景美術来るか!?」と期待しました。
田舎側の場面でも綺麗な背景は映ってたのですが、光物が少なくて「なんか謙虚だな~。」と思ってたのですよね。
合間にちょこんと東京タワーが映る背景はとても綺麗だったのですが、
なんとなく何処を見れば良いのか分からずなかなか背景に見とれる迄は行きませんでした。
ビル群が微妙に遠くてビル群に圧倒される感じの背景では無いなと思ってましたが、
今思うと「今からあのビル群に行くんだ。」と言う憧れを意味するシーンだったんだなと言う気がします。

背景美術で言えばもうこの時点で既に1回映ってたと思いますが、時短シーンが圧巻でしたね。
劇中3回ぐらい有った様に思いますが、あれをアニメーションでするのは相当大変だったでしょう。
BD購入したらコマ送りで見る事に為るでしょうね。

都会側は1日目の描写が有るんですよね。
いきなり首都に放り出されたら普通無理だよねと思わなくはないですが、
スマートフォンが有ればなんとかなると思えるのが面白いところ。
電車が1時間に1本な環境の子は多分乗換案内使えないだろうけどな~。
時々は都会に出てたのかな。

「私(わたし)→私(わたくし)→僕→俺」のシーンは劇場内少し笑いましたね。
テンポが良かったし何より友人のキャラが良かった。

都会側環境紹介が終わって漸く男性主人公の紹介だった筈ですが、その時の切り替わりが思い出せない。
カフェ行った後に友人にバイト先の場所訊いて訝しげられた所で田舎側に戻ったと思うけど、
戻った当初から入れ替わり起きてたっけ?
戻った時は入れ替わり起きてなくて1日寝たら入れ替わったんだっけ?
戻った当初から入れ替わり起きてたら見てる方は付いていけないとは思うのだけど、戻った日に何してたか思い出せない。
神社で神事してた日だっけ?
もう一回見ないと駄目ですね。

此処から入れ替わり起きなくなる迄の経過は加速度的に演出速度が上がっていったので前後関係が結構あやふやです。
それでも男性主人公が腕に組紐をしている事は気付いていました。
気付いてから暫くは「あれ!?いつからしてた?最初してたか?」とずっといつ付けたか考えていたのですが、
結局わからず相当当初から付けてたぐらいしか結論が出せませんでした。
結構印象付けてくるので貰ったのだなと思っていましたが「どう渡したのか?」は結局推測出来ませんでした。

加速度的に上がっていく演出速度の中でも結構な伏線を撒いているのですが、
唯一釈然としないのが田舎側舞台の陰口3人組です。
結構印象深く出てきた割に第2部に残る様な伏線を張ってないんですよね。

と唐突に第2部と表現ましたが、私はこの作品は大きく3部に分かれると思っています。
第1部が入れ替わりが起きなくなる迄、第2部が町民全滅を防ぐ迄、それ以降が第3部です。
この3部、それぞれ見せ方が違っているのでどれかは好きである可能性が高く、結果誰でも楽しめる作品になってる気がします。
第1部は学生物アニメーション作品として日常と喧騒を楽しめます。
主人公と同年代の人はこの第1部が一番楽しめるのではないかなと思います。
第2部はタイムリミット迄に村を救う所謂セカイ系の作品として楽しめます。
分かり易いハラハラ・ドキドキ感なので結構誰でも楽しめると思いますが、
思春期前の人はこの第2部が一番面白いだろうと思います。
第3部は新海誠監督作品として楽しめます。
新海誠さんの過去作を知らずに1部2部を差し置いて3部が一番楽しめた方、
過去作も楽しめると思いますので見てみてはどうでしょうか。
知っている方で第3部が一番楽しめた方、あなたとは良い語り合いが出来そうです。
挫けずに新海誠監督作品追っていて良かったですね。

閑話休題。

第1部の田舎舞台陰口3人組、居る必要有ったのかなとずっと考えてます。
人間関係改善として都会側先輩と同じ扱いと考えたいのですが、
第2部で全く描かれない陰口3人組に対して先輩は深く関わってくるので同じに扱うのもどうかなといったところ。
モブなのかな…。
人間関係を勝手に変えていく事はその後の入れ替わりが起きなくなる事の伏線なので省略する事は出来ず、
かといって姉妹や友人2人に対して「人間関係を変える」と決裂しか無い訳ですよね。
陰口3人組を除いて田舎側で人間関係を変えて好転するのは当初から仲が悪い父との関係ぐらいしか無いのですが、
父との関係が悪いのも第2部の伏線として張ってあるので変えられない。
そう考えればモブ扱いも仕方が無いのかな。
第2部自体が作品そのものだったら、後々味方として登場してくれるのでしょうけれど、
残念ながら「君の名は。」の一部分ですので端折られてしまいましたかね。

第2部、単純に面白かったですね。

急に発覚する実は3年前に既に滅んでたと言う所が唯一置いてけぼりを喰らわせる可能性がありますが、
まぁ大体の人は置いてけぼり感無く乗り換えられるんじゃないかなと思います。
この事実発覚部分の演出速度は作品内で一番ゆっくりしていて丁寧に説明しているので、
製作者側も一番気を付けていたんだろうと思います。

次々消えていく記憶の中で、腕に有る組紐の存在がどれだけ心強かったか。
まぁでも電子データが勝手に消えるのだけが釈然としませんね。
女性主人公が都会側で日記とかメモとかを頑なにノート等の残るものに書かなかったのは
この消える伏線の為だと思っていたので、
「見ていたのは実は幻想でしたを使うのならなんで腕なんかに書くんですか、外出するの大変じゃないですか!」と
脳内で叫んでました。
普通にサービス不具合で消えてくれた方が納得感あるのですが、それを分かり易く演出するのは難しいのかな。
そんな所で置いてけぼりさせても勿体無いですし…。
でも「幻想だった。」じゃなくて「消えた。」だったなら、
手の平を開ければ名前があると思って開けてみたら無かった時の絶望感と同じぐらいの無念さに為ったと思うんですよね。
アナログに残していればと自分の行いを悔やめるからね。

まぁでも手の平に書いてあったのが名前じゃなかった時の絶望感は劇中一でしたね。
第2部のあのシーン時点で都会側から田舎側への接続網はもう完全に途絶えているのが説明されてました。
男性主人公が女性主人公の名前をメモする前に忘れてしまったのはまぁ軽いのですが、
今迄散々存在感を見せつけてくれていた組紐が無いと言う事実がとても堪えました。
正直組紐が腕に有る限りどんだけ接続網が寸断されようとも復活出来る事は約束されていたのに、今はそれが無い。
残す接続網は田舎側から都会側へのあの名前だけだったんです。
それが無いと分かった時の絶望感は…、目を瞑って下を向きましたね。

其処から頭を目一杯回転させて第1部を思い出して「何か渡した物無いか?」を探してました。
直接的な受け渡しはもう全部消えているので、間接的に何か残ってないかを探しました。
即席のカフェでおもてなしをした時に何か残してないか、陰口3人組に何か残してないか。
何か、何か「変えた」事は無いか、と。
「東京行ってくる。」
結局何かを変えた事は第1部には無かったけど、まだ使ってない伏線が有りました。

この伏線についてどう活かせば良いのかを全力で推測するのですが、此処で私は致命的なミスをしました。
「隕石墜落1日前に東京に行っている、でも男性主人公は田舎に来てる、躰が入れ替わるのか?」と推測していったのですが、
これは誤りでした。
東京に行ったのは「3年と1日前」なのですよね。
3年という時差を忘れていたのです。
この誤りは結局既に過去に一度合ってたと言うネタばらし迄気付けなかったのですが、気付いていたらと思うとちょっと悔しいです。

田舎視点で1日前に渡した組紐が今手元にある、これは明確な変わった点です。
預けた何かが戻ってきた事については特に重要では無いのですが、3年後から何かを受け取れた事が重要です。
何を受け取ったかと言うと情報、つまり隕石墜落と言う情報を受け取ったのです。
そして、その証拠として組紐が在る事が重要なのです。
組紐が無ければ父に会う迄に忘れていたかもしれませんが、組紐が有る限り忘れません。
組紐の存在が此処でも心強い筈だったのです。
残念ながら推測を誤ってしまったので私は読めませんでしたが…。
まぁでもあの絶望感と死者無しの記事に安堵出来たのは読めてなかった故ですね。
正しく楽しめたのだと思います。

因みに久し振りの入れ替わり後の号泣胸揉みシーンは一番劇場内が笑いました。
喜劇でも無いのでとてもささやかなものでしたが、本作一のざわつき具合でした。

あぁあと、例大祭なのに巫女さんしなくて良いのかは気になりました。
神主さんは役所居るし巫女さんは走り回ってるしで、神様ぐれちゃうぞ。
妹さんに全投げなのでしょうか、卒なくこなしそうな妹さんですけども…。

第3部、人に依っては尺の有る単なるアフターストーリーなのですが、10年来の新海誠さんのファンなら一番手に汗握ります。
第2部でも絶望を背に手に汗握るのですが、第3部は希望を胸に手に汗握ります。

展開は読めてます、遂に2人が出会うのです。
組紐返した時点でもう接続網は無くお互い名前すら覚えていない状況だけど、絶対に会えるのは確かです。
しかし結末が全く読めません。
気付くのか、素通りなのか。
普通の作品なら気付いて大団円な訳ですが、新海さんの場合、お互いがお互いの道を進む大団円も有るので油断が出来ません。
油断が出来無いからこそ単なるアウターストーリーに留まらず楽しいのですが、まぁその…なんだ…、疲れるのよ。

脇役達のその後が描かれているのは意外でした。
将来も村で過ごすと答えてた2人が揃って上京してたので村の再興に失敗したのかなと思いましたが、
妹さんや陰口3人組が居なかったので上京せずに村で過ごせてるのかもしれませんね。
となると無事復興出来てるっぽいです。

出会えたのは歩道橋の上だったでしょうか。
夜で傘を差していた様な気がしますが、記憶に過去作混じっているでしょうか。
OK。
良いニュースが3つ有る。
過去作と違って女性側の成長が今の所描かれていない。
過去作と違って例え行き過ぎても分かつ物が横切る事は無さそうだ。
過去作と違って思春期当時に「感情は伝えてある。」。
そう、此処に来て第2部で絶望を喰らわせたあのシーンが最後の最後に希望を残してきたのです。
口では言えなかったけど、色々とギリギリだったけども、それでもちゃんと伝えたのです。
汗で滲む可能性もあったけど、転倒した時に文字が掠れる可能性もあったけど、回避してちゃんと伝わったのです。
お互いがお互いの道を進む事が大団円にはならないでしょ!?
ならない…よね?

接近、交差、通過、何かに気付く、振り返るが目が合わない。
…、…。
ダメナンデスカ?
そしてシーンが終わる。
駄目…だった?
え!え!?
取り敢えず混乱しながらも、結末が読めないな~と思いました。

一応その後もスタッフロールに入る事無く続いたので終わり方が見えないながらも手に汗握りつつ見てました。
もうこうなると、雲の上から行く末を見守る神様の気分です。
なるようにしかなりません。
最悪、女性側から声を掛けると言う事も予想してたのですが、それすら叶わずでもうどうしたものやら…。
もう残してる伏線は無いしな~と思いふけっていると目が合い気付く。
2枚の扉で分けられているが、遂に気付いた。
改札を出る2人。
「いや、改札出ずに電車で戻る方が出会う確率高くない?」ともうあんまり深く考えず見守る気満々の私。
出会う2人。
段差で分かたれているが幸い橋(階段)は有る。

大団円はこれしか無いよな…、無いよな、うん、無いな。
最早すがるような思いで見てました。
最後タイトルが表示された時には背中を大きく背凭れに預けました。
前のめりになっていた様です。

スタッフロール、誰も退場せず。
結末が本当に最後の最後に待っているので、スタッフロールに入った段階でもまだ咀嚼し終わってないんですよね。
退場しようと言う気が全く起きません(まぁ元々スタッフロール中に退場する性格では無いですが)。

退場した時には其処其処パンフレット売り場に列が出来ていました。
他のスクリーンの終了と重なってしまったので、パンフレットがどれだけ売れたかはっきりとは分かりませんでしたが、
若い層は結構購入してた様に見えました。

いや~、良い作品でしたね。
脚本もアニメーションも良かったので背景美術が圧倒的に飛び抜けて良い感が無いのは少し寂しい感じがしますが、
万人に勧めやすい良い新海誠監督作品です。
結構若年層の動員に成功しているし、その心を鷲掴みに出来ていると思うので今後の作品も更に伸びますね。

2回目いつ行くかな~。

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